目やに(眼脂)がでる
『目やに』とは、まぶたから分泌された老廃物が固まったものです。この老廃物は、新陳代謝により出てくるものと、異物を外に出すために分泌されるものの二つがあります。どちらも生理現象なので特に気にかける必要はありませんが、『目やにが多い』、『目やにが白く濁っている』などの異常な症状が見られた場合は、何かしらの病気のシグナルの可能性があるので注意が必要です。主だった病気として「アレルギー性結膜炎」、「感染性結膜炎」と「ものもらい(麦粒腫)」の3つが考えられます。
まず「アレルギー性結膜炎」は水っぽい涙のような『目やに』が出て、眼の色が赤くなります。次に『目やに』は粘り気があり、白や黄色に変色する場合は「感染性結膜炎」です。『目やに』に加え膿も出てきた場合は「ものもらい(麦粒腫)」が考えられます。
どの病気も自然治癒する確率はあまり高くありませんし、症状が進行すれば失明という最悪のケースも考えられます。『目やに』は目の健康管理のうえで一番分かりやすい信号なので、目やにの変化を意識し始めたのなら早急に眼科医を受診するようにしましょう。
考えられる病名
目が赤い
『充血』とは炎症により毛細血管が膨らんだり、出血して白目部分が赤く見える症状のことをいいます。原因は「疲労」と「細菌感染」の2つが考えられます。「疲労」が原因の場合はじっくりと休養していただけば大丈夫ですが、「違和感」が解消されない場合は「眼精疲労」、「ドライアイ」、「アレルギー性結膜炎」、「感染性結膜炎」が主な原因として考えられます。
もしも、仕事や私生活でTV、パソコンなどのディスプレイを常に見つめていたり、コンタクトレンズを装着したまま長時間過ごしている場合は眼精疲労やドライアイが『充血』の原因として考えられます。その為、治療と合わせて生活改善も必要です。
また、花粉症とハウスダストを罹患している方は【アレルギー性結膜炎】や【感染性結膜炎】が原因となり、アレルギー反応が起きているため目が『充血』します。
他にも目が『充血』する原因として「結膜下出血」、「虹彩炎」が考えられます。これらは重度の視力障害を引き起こすこともあるため注意が必要です。「たかが充血くらい」と軽く思わず異常を感じたら眼科医に診察してもらいましょう。適切な治療を施さないと重大な視力障害を引き起こす可能性があります。
考えられる病名
目の外傷
【眼球破裂】は眼球の角膜や強膜が破裂する症状です。ケンカや交通事故など【眼球打撲】よりももっと強力な力が加わった際におこり、受傷後に視力の低下や痛み、出血など複数の症状が表れます。
目に異物が入ったり、何か物があたったり、眼球が傷ついた、など様々な原因により『目の外傷』は発生します。原因によって重症化する可能性もあります。
「砂」や「ホコリ」が目に入ったことにより眼球を傷つけてしまった場合は「角膜・結膜異物」です。ゴロゴロする程度の異物感なら水で洗う程度で済みますが、痛みが治まらず裂傷に発展した場合速やかに眼科医に診てもらいましょう。
そして、サッカーボールなどが目に当たってしまった場合は「眼球打撲」を引き起こす可能性があります。虹彩や毛様体筋の血管から出血して白目が赤くなりますが、氷で冷やすなど応急処置を適切に行えば問題なく回復します。ですが、ごくまれに『物が歪んで見える』など危険な症状が現れることもあるので、処置後の経過観察次第では医師の判断を仰ぎましょう。
「眼球破裂」は交通事故など「眼球打撲よりも更に大きな力が加わった際に引き起こされます。軽度な場合、手術を行えば回復の見込みがあるので、受傷後はすぐに専門医療機関を受診し、適切な処置を受けましょう。
考えられる病名
黒目が白い
黒目が病気や外傷で白く濁った状態です。症状を引き起こす可能性として考えられる病気は主に「白内障」と「角膜混濁」が考えられます。
「白内障」は視界に霧が掛かったように見える病気です。水晶体が白く濁ることで発症します。焦点は合っているもののより「曇りガラス越しのような視界」と症状が例えられます。加齢によって発症すると言われ「誰にでも起こりえる病気」です。研究によれば80歳以上のご年配の方の100%は白内障であると言われています。
お年寄りに多い病気ですが、アトピーや糖尿病の合併症状として併発することもあるので若いからといって安心できる病気ではありません。点眼薬などで進行を食い止めることも出来ますが、症状が軽いうちに手術して治療することも出来るので、症状に気づいたら早急に眼科医に相談しましょう。
【角膜混濁】は黒目を覆っている角膜が炎症や外傷によって視界が曇ってしまう症状です。網膜が受ける光の量が少なくなるので視力低下を招きます。濁った状態がいつまでも治らない場合は、角膜を取り換える手術をする必要があります。
【白内障】も【角膜混濁】も視力低下どころか将来的に失明の可能性もあるので適切な判断は医師に任せるようにしましょう。
考えられる病名
目が腫れている
『目の腫れ』の症状を伴う主な病気は「ものもらい(麦粒腫)」、「霰粒腫」、「アレルギー性結膜炎」の3つです。
細菌感染によって「ものもらい(麦粒腫)」を患った場合、『目の腫れ』が引き起こされます。黄色ブドウ球菌がまぶたの毛穴に侵入し炎症を起こします。原因は目の衛生管理が不十分であるためです。
例えば、コンタクトの付け外しなど目に直接触れる際に、手を石鹸でよく洗い清潔にするなど目に触れる際には清潔であるかどうかを意識していきましょう。目薬か軟膏、抗生物質の内服薬を服用することで早く治療ができるので近くの眼科で診察を受けてください。
「霰粒腫」はまぶたの縁にある「マイボーム腺」が詰まってしまい、『目の腫れ』が起きます。見た目が悪くなりますが、一ヶ月ほどで自然治癒するので過度に心配する必要はありません。もし目を圧迫するような症状が出た場合は、眼科医に診てもらいましょう。
「花粉」や、ホコリ、ペットのダニなどの「ハウスダスト」によって引き起こされる「アレルギー性結膜炎」でも『目の腫れ』が起きます。花粉が多く出る時期に外出する際には「マスク」や「ゴーグル型のメガネ」を装着したり、部屋の掃除をこまめにするなどの対策をすることによって症状を軽くすることができます。症状が激しい場合は眼科で薬を処方してもらいましょう。
以上が一般的な、『目の腫れ』を引き起こす病気です。他にも「眼窩腫瘍」を患った際も目が腫れ、激痛や視力低下も伴います。放っておいても治らないので悪化する前に病院ですぐに摘出しましょう。
考えられる病名
- 目が痛い
- 目がかゆい
- 目がかすむ
- まばたきが多い
- 視野が狭い
- 暗い場所がとても苦手
- すごく眩しい
- 眼前にちらちらするものがある