屈折異常(近視、遠視、乱視)
『屈折異常』とは所謂、一般的に視力が悪くなる状態のことを言います。”物が見えるメカニズム”として、目の中に入った光の焦点が網膜の表面上で結ばれると物をはっきりと見ることができます。しかし、網膜上で結ばれない場合、物はぼやけて見えます。これを『屈折異常』といい、「近視」「遠視」「乱視」の三つがあります。
「近視」は近くのものはよく見えても遠くのものはぼやけて見える状態のことをいいます。原因は遺伝によるものと、日々の習慣によって起こるものがあります。遺伝によるものは進行を避けることができないので、メガネやコンタクトレンズで矯正するかレーシック手術を受けるなどの処置が必要です。一方日常の習慣が引き起こした場合は読書やケータイ、TV、PC画面を長時間見すぎることによって起きます。そのため、30分おきに休憩を入れるなど目をいたわるようにしましょう。休息を入れるだけでも十分予防することができます。
「遠視」は近視の逆と誤解されていますが、”近くも遠くもぼやけて見える状態”のことを指します。焦点を網膜の後ろで結んでしまうため、メガネやコンタクトレンズで矯正する必要があります。よく老眼と混同されますが、老眼は近くのものが見えにくくなる症状なので『遠視』とは異なります。
「乱視」は見ているものが歪んだり、二重に重なって見えたりする症状のことです。原因はレンズの役割をする水晶体の表面が傷ついて凹凸ができてしまったり、水晶体の形状が歪んでいるからです。光が均等に網膜に当たらず像が乱れて見えるので、メガネかコンタクトレンズで矯正するようにしましょう。
『屈折異常』は矯正か手術など何らかの対処をしなければ治る見込みはありません。放置していると視力は低下する一方です。精密な検査を受け、正しい処置を取るようにしましょう。